ウォーロック作ってみた

　さてキャラ作成だ。
　１レベルは何度か遊んですでに食傷気味だったので、2レベルで開始してくれろとDMに頼んでみたら思いの外あっさりとお許しが出た。※
　ので、前回決めたように、ウォーロック作るぜ！

***

　キャラを作るなら、まずは種族と能力値を決めねば。
　ということで種族の選定に入るが、これは一秒で決まった。
　人間である。

　ウォーロックを作るとなれば、魅力が第一優先なのは言うまでもなく、それなら魅力に+2ボーナスがあるハーフエルフやティーフリングが有利になる。
　あるいは秘術系の肉体的な脆弱さを補うため、防御的能力に秀でたノームやハーフリングも悪くはない。

　ではなぜ人間なのか？



　答えは１つ、ヴァリアントルール（PHBp31）の存在である。
　このルールにより、人間は全能力値に+1の代わりに、２つの能力値への+１と特技一つを獲得できる。

　なにこの最強種族。そら世界の覇権奪るわ。

　特に今回、特技は「能力値+2に匹敵する強力さ」としてデザインされてるらしく、マジで強力なのが多い。

　そして、習得呪文数の少ないウォーロックにとって、特技≪儀式執行者ritual caster≫は１レベル魔法を２つ与えてくれる貴重な存在だ。少ない習得呪文数を補う意味でも、やっぱり少ない呪文レパートリーを補う意味でも有効と言える。クラスに限らず、自分の記憶枠使わずに覚えられるからね。
　この特技により得られる呪文は説明に「儀式」タグがついているもののみという制限があるものの、そういう呪文は多くが緊急使用が迫られないものだし、なにより使用時にスロットを使用しない。休憩までに2回しか呪文が使えないウォーロックにとって、ディテクトマジックやアイデンティファイにスロットを費やす余裕はないのだ。
　強いて言えば前提条件として【知】か【判】が13必要なのが厳しいが、ここは歯を食いしばって【知】でウィザード呪文を習得する。
　ちなみに、選んだ呪文はコンプリヘンドランゲージとファインドファミリア。ディテクトマジックやアイデンティファイも迷ったけど、ゲーム出始めの公式シナリオならアイテムの出がショボいのは火を見るより明らか（予想ではなく確信）なので、しばらくは不要と判断した。
　ファインドファミリアを選んだのは、今作ではファミリアが地味に使い易かったため。
　初手から知覚共有もテレパシーもあるし、不要になれば消しておけるし。
　呪文で頑張るのが厳しい分、索敵面で貢献しとこうかな、ということね。

　なお、戦闘のことを考えれば≪射撃の名手sharpshooter≫や≪呪文の狙撃手spell sniper≫、あるいはあらゆる状況で役立つ≪幸運lucky≫を取るのが定石だろうが、もうこちとら切羽詰まってんだ。そんなこといってる場合じゃねえっての。
　
　また、2レベルスタートということで、キャントリップ２つに１レベル呪文が3つ、異世界のパトロンOtherworldly Patron、エルドリッチ・インヴォケーションEldritch Invocations２つを得ることができる。ということで、順に決定していこう。

■呪文＆キャントリップ
　前述のように、ウォーロックが学べる呪文は種類、数ともに貧弱である。従って、呪文の決定は慎重にせざるを得ない。
　何度も言うように呪文は11レベルまで2回しか使えないので、汎用性があるか、劇的に状況を変える能力をもつ呪文以外は選択できない。

　というところで、まずはキャントリップ。
　ウォーロックといえばエルドリッチブラストというように、ダメージ、射程ともに優秀なブラストを選択。
　とか言いながら、よりダメージが大きく命判のいらないポイズンスプレーとどっちにしようかかなり迷ったり。
　が、アンデッドや人造相手にダメージ出す手段がなくなるのもなーってことでブラストに。このへん、術者が一人しかいないつらさではあるね。
　もうひとつは、汎用性と応用性の高さからメイジハンドを選択した。3版ならプレステディジテイションにするところだけど、5版ではちょっと使いしにくい感じになってたので。ドア開けとかにも使えるしなメイジハンド。

　そして1レベル呪文だが、まずノータイムで選んだのはスリープ。本来、ウォーロックの呪文リストには含まれていない呪文だが、後述する「異世界のパトロン」により得ることができるようになる。
　そしてスリープは序盤最強との呼び名も高い。なんせ標準なら5d8hp分、呪文レベルを上げれば1レベル毎にさらに2d8hp分のクリーチャーをセーヴもなく1分間眠らせてしまう呪文となったのだ。なにそれこわい。

　もうひとつの呪文はヘックスHexである。
　この呪文はパッと見大した呪文には見えないが、対象にセーヴすら許さずかかること、ボーナスアクションで使用できること、呪文がかかっているあいだに攻撃に成功したら1d6の追加ダメージが入ること、その敵が死んだら別の敵に対象を移動できること、そしてなにより、１つのセーヴに能力値チェックに劣位を与えることができる点が優れている。
　自分だけじゃなく、ほかのPCにも大きな助けとなり得るってのがいいよね。
　自分でもすべてを擲つ覚悟を完了すれば、ヘックス（【判】に劣位）→スリープというコンボも狙える。そのあと使える呪文１つも無くなるけどな！セーヴじゃなくて能力値チェックだったよギャー勘違い！オッス１モカごっつあんでス！匿名さんありがとう！

　最後はProtection from evil and good。
　この呪文は従来の同名呪文とはちょっと異なり、指定種族のクリーチャーからの攻撃に劣位をつける呪文になった。グッドもイビルも関係ねえじゃんコレ。ただ、アンデッドやフィーンドなどの厄介な敵からの攻撃に劣位がつけられるのと、付属効果として魅了や恐怖効果を受けなくなるというのが良いので選択した。
　
　Hellish Rebukeも迷った。敵に仲間の攻撃が当たったときにリアクションで使用することで、追加で2d10ダメージ（敏ST半減）できる。これもアクション不要な点と、ダメージが大きい点のがいい。先述のHexとの相性もいいし。
　けど、呪文数に余裕のない今は、大ダメージは他のクラスの仕事と割り切ることに。ぐぬう。
　
■異世界のパトロンOtherworldly Patron
　パトロンはアーチフェイ、フィーンド、グレートオールドワンの３種類から選択でき、それぞれもらえる恩恵の内容が異なる。
　今回はアーチフェイを選択した。
　攻撃力ではフィーンド、個人的な趣味ではグレートオールドワン（いあ＝いあ！）なんだが、今回アーチフェイを選んだのは、パトロンがくれる（つってもリストに載るってだけだけど）呪文がフェアリーファイアーとスリープだからだ。
　いずれもウォーロックの呪文リストになく、文句なく強力な呪文である。
　スリープは言うまでも無く、フェアリーファイアーは１辺20ft立法の空間のすべてのクリーチャーを最大１分間光らせ、その間そのクリーチャーに攻撃すると命判に優位が得られる。範囲がそこそこ広く、前衛向けの攻撃補助として優秀だし、相手が不可視状態でも光らせることができるのでインビジ対策にもなる。
　このほか、Fey Presenceという能力も降ってくる。こちらは10ft四方にフェイの力を振るい、【判】STに失敗した相手を魅了状態か恐怖状態にするもので、エリア制圧に使用できる。呪文1発分くらいの代わりにはなるだろう。

■エルドリッチ・インヴォケーションEldritch Invocations
　2レベルからもらえる能力で、ゆっくりだがレベルが上がると増加する。Agonizing Blast（エルドリッチブラストのダメージに【魅】修正乗せられる）のように呪文を強化するものもあるが、この能力のキモは一部の呪文能力を特殊能力として使用できるようになる点だろう。

　例えばEldritch Sightはスロット消費なしで好きなときにディテクトマジックを使用できる。同様に、Armor of Shadowsはメイジアーマーを、Misty Visionsはサイレントイメージを使い放題で使用でき、また高レベルで習得できるInvocatonにはアーケンアイやスピークウィウデッドをフォローしている。

　そうした中、今回選択したのはDevil's Sight（120ftの魔法の闇も見通す暗視）とMask of Many Faces（ディスガイズセルフを自在に使用）である。
　前者は120ftという超広範囲を暗視できる安定性を買った。120ftあったら相手がコボルドとかなら一方的に攻撃できるやん。
　しかも「魔法の闇でもOK」。
　なにこれ強い。
　後者は趣味というか、キャラクターロールのため。
　シナリオ専用の絆Bondとして「カルトオブドラゴンで働いていたら家族を殺された。復讐だ！」てのを選んだので、なんかしら変身能力があると楽しそうだな、と思って。
　ガチでやるならAgonizing Blastでエルドリッチブラストのダメージ増やすか、当たったら10ft押しやり効果を付与できるRepelling Blastとかかねー。
　ただブラストはACに命中させなきゃいけないので、雑魚にはいいけど強い相手には使いにくいよねーとか微妙に思ってるんだが。どうだか！
　Eyes of the Rune Keeper（どんな文字も読める）もおもしろそうだけど、読めるだけで書けたり話せたりしないのがちょっとなあ。
　あとEldritch Sight（ディテクトマジック使い放題）はどうせシリーズ初期のシナリオだとお宝がしょぼ（以下略


　ということで、最初は結構絶望的だった魔法使用能力の低さも、代わりの能力とかで多少は何とかなりそうなめどもついてきた。
　口が裂けてもウィザードと同等とさえ言えんが。
　ドンマイ。

***

　そんなこんなで作ったキャラはこちら。

　うん、まあ、俺、がんばった。
　あとは実戦でどうなるかを確認だ。


　ということで以下次号。




※のちに、これはシナリオを読んだDMによる、ゲーム進行のためのやむを得ない措置であることが発覚する。別に感謝する必要なかったよコレ。